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BEHRINGER MODEL D 80年代に数え切れない位のアーチスト達が使っていたアナログシンセ

MODEL Dのオリジナルに搭載されたオシレーター3340チップをベリンガーのラボが完全にリデザインしました。

価格以外は同じ!なのは数多のユーザー比較動画で証明済み。世界で最も売れたアナログシンセBEHRINGER MODEL Dであなたのトラックやライブにレジェンド達のオリジナルテイストを吹き込んでみましょう。

FRONT
RIGHT
LEFT
BACK

シンセサイザーの仕組み

そもそもこのアナログシンセ。世の中のデジタルシンセとどこが根っこで違うのかは、大き括って2つです。

  1. 選択肢から音色を選ぶのがデジタルシンセ vs 音源をつまみでいじって自分で音色を作るのがアナログシンセ。
  2. 音の周波数帯域の制限が20Hz-20KHzと制限があるのがデジタルシンセ vs 無いのがアナログシンセ

1により音色のコントロールが直感的になります。2によりウーファーを飛ばしてしまうほどの低域や倍音成分が高域に向かって限りなく再生可能です。が不便なところもあります。アナログ回路は温度湿度など外部環境に左右されやすく、すぐ音程が狂ったりしますのでチューナーは必須。あと2度と音が再現できないことも割と当たり前の様に起きます。一期一会というヤツです。

オシレーターという音源をつまみやスイッチをいじることにより、音源(VCO)そのものの波形を変え、フィルター(VCF)をかけて、音量(VCA)をコントロールします。また本来楽器音は音量も音色も時間の経過によって変化していきます。それをコントロールするADSRという調整回路もあります。

  • A=ATTACK TIME 鍵盤等を叩いて発音させて最大音量レベルにまで達する時間。
  • D=DECAY TIME 最大レベルまで行った後、サスティンの音量レベルまで落ちるのに達する時間
  • S=SUSTAIN LEVEL 鍵盤をずっと押さえている間、同じ音量を持続している時間
  • R=RELEASE TIME 鍵盤を離して、音量ゼロにまで落ちる時間

もちろん音色によっても違います。例えばSUSTAIN。マリンバ系の音はずっと鍵盤を押さえていてもすぐ消えちゃいますし、ピアノ系もマリンバよりはSUSTAINが効きますが、いずれ消えます。オルガンやストリングス系は押さえている限りずっとSUSTAINがかかります。

MODEL Dは右側にパッチのIN&OUTがあります。これを使わなくてももちろん音は出せます。が、このパッチ。使えます。MODEL Dの各シンセサイザーモジュールを切り出してパッチケーブルを使って部分的に外部の別のアグレッシブな発音をするオシレーターや、MODEL Dに無い機能例えばシーケンサーに繋いだりすることが出来ます。ラックにMODEL Dを丸っと入れて他のシンセモジュールと組み合わせる動画があります。

なぜベリンガーはたくさんのシンセを復刻させようとするのでしょう。

それはMusic Tribeの社長ULI ベリンガーさんの生き様と情熱が大きく関わっている様です。

A Passion for Keyboards
ULIベリンガーさん自作シンセ第1号UB-1

ULI ベリンガーさんは、スイスのバーデンと言う街で1961年に生まれました。お母さんはピアノ弾きで、ULIが4歳の時からピアノを教えていたそうです。実際ULIは素晴らしいキーボード奏者。モントルーのJAZZフェスティバルにも出演。NAMMではあのリーリトナーと演奏したりしています。タイム感グルーブ感バッチリです。

ULIのお父さんは電気エンジニアで、電子オルガンを山の様に作っていたそうです。で、若いULIに徹底的に電子技術を教えこみました。その後、ULIは音響技術の大学に進み、自分で彼の最初の自作の楽器であるシンセサイザーUB-1を開発したのです。

ULIの通っていた大学は当時高価すぎるスタジオ機材が十分に揃っていませんでした。それで彼はイコライザーやシグナルプロセッサーを自分で作って提供し始めました。彼の製品が安価で提供されるにも関わらずいかに優れているかはすぐに広まり、さらにULIは友人のために機材を作り始めました。そして、彼は自分で会社を作りベリンガーというブランドを立ち上げたのです。彼と彼のスタッフが数えきれないほどのシンセサイザーを復刻、安価に発売している理由はシンプルです。ULIは何十年も前から同じ事をずっと続けているのです。

MODEL Dとは

1970年代に世界初のポータブル・アナログ・シンセサイザーが誕生。ヤン・ハマー、チック・コリア、リック・ウェイクマン、ジャン・ミッシェル・ジャール、冨田勲、キース・エマーソンなど、多くの著名な音楽家に愛用されました。が、その一方で、故障が多く、非常に高価なものでしたが、その音は世界に衝撃を与え、様々な歴史的かつ伝説的なトラックが次々と制作されたのです。

BEHRINGER MODEL Dは、その象徴的なアナログシンセサイザーへのオマージュとして、オリジナルの機能をすべて備えながら、非常に手頃な価格です。想像出来るほぼすべてのアナログモノフォニック・シンセサウンドを、信じられないほどの繊細さと容易さで再現することができます。オリジナルを忠実に現代に再現した(オリジナルの回路など、誰も今は生産していません。)VCO、VCF、VCA、ラダー・フィルター・デザインをベースに、専用の完全アナログの三角波/矩形波LFOを備えています。さらに、MODEL Dは標準的なEurorackに搭載することができるので、スタジオや外出先への運び出しがラクです。MODEL Dは、何十年もの前の音を、手軽に完全に再生します。これは自分専用の「音」のタイムマシンを手にするようなもので、過去も未来も自由に行ったりきたりすることができるのです。

ベリンガーが作るMODEL D

ベリンガーMODEL Dは、トランジスタとJFETをマッチングさせたオリジナル「Dタイプ」回路、0.1%の超高精度薄膜抵抗、ポリフェニレンサルファイド・コンデンサーなど、部品レベル細部に至るまで細心の注意を払って設計されています。このような細部へのこだわりが、MODEL Dの自由度の高いサウンド・シェイピング能力を生み出し、超太いベースやリード・トーン、圧倒的なエフェクト、プログレッシブなオルガン・サウンドなど、あなたのイマジネーションが生み出す別世界のサウンドまでをカバーします。

MUSIC TRIBEはこうした部品をCOOLAUDIO https://www.coolaudio.com という傘下の会社で開発生産し、世界のシンセサイザーメーカーに販売しています。クローンシンセを作ることは、こうした部品をまたゼロから再創造するとことから始めないと実現できません。ベリンガーが沢山のクローンシンセを作れる理由はこのCOOLAUDIOにあります。

VCO Triple Play
3つのVCO

野太いサウンド3つのVCO

MODEL Dに搭載されている3つのVCO(Voltage Controlled Oscillator)は、5つの波形を持ち、完璧なMOOGサウンドを創り出すことができます。OSC1と2は三角波、三角波/鋸波、鋸波、矩形波、ワイドパルス、ナローパルス、OSC3は三角波、逆鋸波、鋸波、矩形波、ワイドパルス、ナローパルスの5種類の波形を搭載しています。さらに、3つのVCOはすべて6オクターブ(LO、32’、16’、8’、4’、2’)で調整可能です。あなたの創造性を最大限に発揮可能です。

24 dB Ladder Filter and VCA
ラダーフィルターを搭載

24dBラダーフィルターとVCA

MODEL Dのサウンドの核となるのは、自由度の高い24dBラダーフィルターです。カットオフ周波数、エンファシス、CONTOURを自由に設定して、理想的なサウンドを得ることができます。MODEL DのFilter Modeスイッチは、Lo-またはHi-passを設定でき、お好みのレンジを選択できます。また、Attack、Decay、Sustainコントロールを調整することで、カットオフ周波数を時間とともに変化させることができます。VCA Decayスイッチでは、キーを離した後の音の余韻の長さを設定できます。また演奏された音に応じてフィルターの適用量を選択することができます。モジュレーションを加えたい場合は、Filter Modulationスイッチをオンに設定し、Controllers Mod Mixノブで量をコントロールします。MODEL Dのフィードバック回路を使ってVCAをオーバーロードすることもでき、貴重なローエンドコンテンツを失うことなく、サウンドに大きなスパイスとエッジを加えることができます。

波形の調整

MODEL Dに搭載されたモジュレータは、Tune、Mod Depth、LFO Rate、Glide(ポルタメント)、Mod Mixの各ノブで調整することができます。三角波や矩形波の発振、モジュレーションのON/OFF、OSC 3やFilter EG(フィルター・エンベロープ)、ノイズ(Mod SRC)やLFOなどを選択できるスイッチも用意されています。Tuneノブでは、OSC 1、2、3の周波数を調整します。内蔵のノイズ・ジェネレーターは、ピンク・ノイズとホワイト・ノイズに切り替えることができ、波形生成の幅を飛躍的に広げることができます。

16音ポリチェーン対応&MIDI接続

16-Note Poly Chain Ready


MODEL Dは、モノフォニック(1音単位)でありながら、複数のシンセサイザーを組み合わせて最大16ボイスのポリフォニックサウンドを実現する「16音ポリ・チェーン」機能を搭載しています。また直感的なワークフローに基づいて設計されたMODEL Dは、パッチングなしですぐに演奏できるセミモジュラー方式を採用しています。お気に入りのキーボードやコンピューターをMIDI over DINまたはUSBで接続するだけで、すぐにアナログ音楽合成の世界を楽しむことができます。

入出力端子には、USB/MIDI DINによるMIDI I/OおよびTHRU、外部モジュレーションおよびオーディオ入力、OSC1の周波数コントロール、フィルターのカットオフ、レゾナンス、コンターの外部コントロール、メインアウト、そして専用のボリュームコントロールを備えたヘッドホン出力があります。

主な入出力仕様、製品仕様


入力端子: ミニフォーンジャック(2P)
   :Oscillator 1: 1V/oct
   :LFO: -5V~+5V
   :External Input: インピーダンス1MΩ
   :Cutoff Freqency: 0~+5V
   :Loudness: 0~+5V
   :Filter Contour: Gate +5V
   :Loudness Contour: Gate +5V
出力端子: ミニフォーンジャック(2P)
   :LFO Traingular、Square: +/-2V
   :Mixer output: 最大0dBu
   :Filter Contour: 0~4V
   :Loudness Contour: 0~4.6V
   :Main audio: 最大0dBu
音声出力:HIGH: 標準フォーンジャック(2P)×1、1.2kΩ
      :LOW: 標準フォーンジャック(2P)×1、1kΩ
      :ヘッドホン: ミニステレオフォーンジャック(3P)×1、8Ω、最大-3.5dBu
MIDI:5-pin DIN(IN/THRU)、16チャンネル
USB:USB 2.0、B型
アーキテクチャ:ボイス: 1、OSC: 3、LFO: 1、VCF: 1(LP/HP切替)、エンベロープ: VCA/VCF
電源:DC12V(1,000mA)、電源アダプター(AC100V、50/60Hz)
消費電力:最大7W
寸法(W×H×D):374×90×136mm
質量1.7kg
コントロール端子:ノブ、スイッチ